就活中の大学生の方へ【3】キャリアコンサルタントが考える仕事の選び方
こんにちは。
川相商事株式会社でキャリアコンサルタントをしております、宮脇 和孝と申します。
今回は、
「キャリアコンサルタントが考える仕事の選び方」
についてお話しします。
💭 就職活動中の大学生のみなさんへ
いま、あなたは「何を手に入れたくて」仕事や企業を選んでいますか?
高い給与でしょうか?
それとも、福利厚生の手厚さでしょうか?
給料や福利厚生が良ければ、
自分が得意でないと思う仕事や、
興味が薄い業種でも――
長年、我慢して働き続けられるでしょうか?
🧩 ホランドの「職業選択理論」
米国の心理学者 J・L・ホランド は、
「人間のパーソナリティ(性格)」と「職業(働く環境)」は
それぞれ 6つのタイプ に分類できると提唱しています。
① 現実的(Realistic)
物・道具・機械・動物などを対象に、明確で秩序的な操作を伴う活動を好む
② 研究的(Investigative)
物理的・生物的・文化的現象の理解やコントロールを目的とした観察や研究を好む
③ 芸術的(Artistic)
芸術的な形態や作品を創造する活動を好む
④ 社会的(Social)
教育・訓練・治療・啓蒙など、人と関わる活動を好む
⑤ 企業的(Enterprising)
交渉や説得を通じて、組織目標の達成や経済的利益を目指す活動を好む
⑥ 慣習的(Conventional)
データを秩序立てて扱い、ルールや手順を守る活動を好む
🔍 もう少し掘り下げてみましょう
たとえば、①現実的タイプ の仕事とは――
物・用具・機器類・動物などを、明確で順序よく扱うことが求められる職業。
このタイプの人には次のような特徴があります。
-
機械や物に対する関心が強い
-
対人的・社会的な出来事への関心が薄い
-
物を作る・操作する能力に恵まれている
-
対人接触が苦手で、それを必要とする仕事を好まない
もしこのタイプの人が、
「給料が高いから」という理由で、
④社会的タイプ(人と深く関わる職業) に就いたとしたら――
長く続けるのは難しいかもしれません。
🧭 自分に合う仕事を選ぶということ
ホランドは次のように述べています。
「人は、自分の持っている技能や能力が生かされ、
価値観や態度を表現でき、
自分が納得できる役割や課題を引き受けられるような環境(職業)を求める」
つまり、
自分のパーソナリティ(性格)に合った仕事を選ぶことが何より大切 なのです。
あなたが応募している職種は、
あなたの性格や価値観に合っていますか?
もし、企業名や待遇面を中心に選んでいるなら、
一度立ち止まって“自分との相性”を検証してみてください。
🚀 社会人として大切なこと
社会人として本当に大切なのは、
「どのスタートラインに立つか」ではなく、
「どうスタートを切るか」。
次回は、
なぜ「どうスタートを切るか」が大切なのか――
その理由についてお話ししたいと思います。