就活中の大学生の方へ【3】キャリアコンサルタントが考える仕事の選び方
川相商事株式会社でキャリアコンサルタントをしております宮脇 和孝と申します。
今回は「キャリアコンサルタントが考える仕事の選び方」について書かせていただきます。
就職活動中の大学生のみなさん、「何を手に入れたくて」仕事や企業を選んでいますか?
高い給与でしょうか?福利厚生の手厚さでしょうか?
給料や福利厚生が良ければ、自分が得意でないと思う仕事や、興味が薄い業種でも、長年がまんして働き続けられそうですか?
米国の心理学者J・L・ホランドは、
「人間のパーソナリティ(性格)」と「職業(働く環境)」は、6つのタイプに分類される、としています。
①現実的 | 物、道具、機械や動物等を対象とした明確で、秩序的かつ組織的な操作を伴う活動を好む |
②研究的 | 物理的、生物的、文化的現象の理解やコントロールを目的とした、それらの観察、言語的記述、体系的、創造的な研究を伴う活動を好む |
③芸術的 | 芸術的な形態や作品の創造を目的とした、物、言語、人間性に関係する素材の操作を伴う活動を好む |
④社会的 | 情報伝達、訓練、教育、治療、啓蒙を目的とした他者との対人接触を伴う活動を好む |
⑤企業的 | 組織目標の達成や経済的利益を目的とした他者との交渉を伴う活動を好む |
⑥慣習的 | 組織や経済的目標の達成を目的としたデータの具体的、秩序的、体系的操作を伴う活動を好む |
もう少し掘り下げて見てみると、
例えば①現実的な職業とは
「物、用具、機器類、動物などを、明瞭で、順序良く、系統的に取り扱うことが求められ、また、その機会の多いことで特徴づけられる」もので、
現実的タイプの性格とは
• 機械や物に対する関心が強い
• 対人的、社会的出来事への関心は乏しい
• 機械を操作したり、物を作る能力に恵まれている
• 対人接触が不得手で、それを必要とする仕事を好まない
といった特徴があります。
もし、現実的タイプの人が、給料が高いからといって
他者との対人接触を伴う活動が求められる④社会的な職業についたらどうなるでしょう?
長く続けられそうにありませんね。
ホランドは「人は、自分の持っている技能や能力が生かされ、価値観や態度を表現でき、自分の納得できる役割や課題を引き受けさせてくれるような環境(職業)を求める」と述べています。
つまり、自分の持つパーソナリティ(性格)に合った仕事を選ぶことが何よりも重要であると思います。
あなたが応募している職種は、あなたのパーソナリティに合致していますか?
もし、企業名や待遇面を主体に応募企業を選ばれている方は、ぜひ検証してみてください。
社会人として大切なことは「どのスタートラインに立つか」ではなく、「どうスタートを切るか」です。
次回は、なぜ「どうスタートを切るか」が大切なのかについて触れたいと思います。